中山道<第27日>福島~上松2010年05月21日

板敷野付近の旧中山道
福島の街並み12:10PM、快晴の木曽福島駅前をスタート。
御嶽神社の裏へ回り、立体交差の脇の路地を抜け、突き当たった町役場の右側に沿って歩く。
ここは崖の上で、福島の市街地が良く見える。
本来は道なりに坂を下って舗装路に出るのだが、間違って途中で右にジグザグに降りて行く道を選んでしまったため気付いて引き返すまで約15分のタイムロス。

鳥居集落の旧中山道旧道は坂を下りた後、一旦県道461号線に合流してから左側にそれてゆく。
ゆるやかな坂を登った小集落の中平立場跡と思しき地点に建つ民家の庭を通るのが正しいルートらしいのだが、そこではおばちゃんが洗濯していたので遠慮して前の道路を普通に歩いた。
坂を下った後、雑草生い茂る斜面のわずかな踏み跡を辿って平地に出たところで旧道は林の中に消失している。
そこですぐそばの廃線跡の鉄道トンネルを抜ける。
そのまま少し行くと左からさっき途絶えた旧道が合流してくるので、そちらを辿ってみる。
山際の鳥居集落を蛇行する風情のある道だ。
奥多摩むかし道を思い出した。
(奥多摩むかし道を歩いた時の日記)

合流地点に戻って再び上松方面へ歩き始める。
すぐに国道19号線に合流。
道路脇の広告看板の日陰になっている縁石に腰掛けて娘に昼食を食べさせる。
殺風景極まりない。
僕と女房は既に朝のスーパーあずさ車内でかなり早い駅弁を食べている。

御嶽山再び旧道は左の上り坂へとそれて行く。
登り切った辺りに御嶽山遥拝所があるのだが、そこへ至る石段が急な上に足場が狭く、さらに虫がブンブンと飛んでいるので娘をベビーキャリーに乗せて行くには危険だと判断して素通りした。
やがて旧道は鉄道で寸断されるので、仕方なく線路に沿って坂を下る。
途中でハッと気が付いて右斜め後方を振り返ると彼方に冠雪した御嶽山の威容が拝めた。
ただしちょうど真ん中に手前の山の電柱がかぶってしまっている。
もっと早く気付けば良かった。

木曽の桟線路をくぐって一瞬国道と合流し、すぐにまた左へそれる。
鯉のぼりが元気に泳ぐ板敷野の集落を抜け、線路脇の草の道を通り、坂を下ると左手に沓掛一里塚跡を見て木曽川と並行する国道に合流する。
すると前方に木曽川に架かる赤い橋が見えてくる。
そしてその手前が有名な木曽の桟(かけはし)。
昔は断崖に石垣を積んで人が通れるスペースを確保したスリル満点の難所だったらしいが、現在ではその真上を国道が通り、往時の石垣が申し訳程度に残っているということだ。
桟付近の木曽川 桟跡が良く見える赤い橋の上から見てみたが、どれがその往時の石垣なのかは判然としなかった。
それよりもこの橋の上は風が強く、娘を背中にかついだ状態ではバランスを崩して隙間だらけの欄干から木曽川に転落してしまいそうな恐怖にかられて早々に橋から引き上げた。
それにしてもこの辺りの木曽川はエメラルドグリーンの水に白く巨大な岩がゴツゴツ、ゴロゴロとしていて壮観である。

しかし僕らにとって本当の難所はこの後に待っていた。
桟から先の中山道は国道を右に左にそれながら上松に向かうのだが、現在では消失してしまっているので国道を真っ直ぐに進む。
歩道のない国道大体道の片方にしか歩道が付いていないので、その都度歩道のある方に横断しながら歩いていたのだが、ついに両側に歩道がなくなってしまった。
路側帯を示す白線がガードレールの真下にあってその外は断崖絶壁だ。
車の切れ間を待って駆け出した。
突然の縦揺れに何も知らない娘は大はしゃぎだ。
この時は道路の左側を走ったのだが、大型トラックが爆走する対向車線と違ってこちらは一般車両がゆっくりと追い越して行ってくれたので助かった。
こういう道は勘弁してほしい。

上松宿そのすぐ先のトンネル手前で中山道は右にそれる。
坂を下り十王橋を渡って上松宿に入る。
やや上りながら湾曲する道筋の両側に古びた家屋が軒を連ねる。
旧宿場情緒がそこはかとなく感じられる。
現在歯医者となっている本陣跡を過ぎ、一里塚跡で右にカーブして坂を下って国道と合流。
程なく今日の宿「旅館 田政」へ。